運営母体 NGO関連ニュースご寄付状況 | FAQお問合せサイトマップ感動秘話コーナー
           
 
当コーナーでは、皆様によりNGOの活動内容を知っていただくため、1〜2カ月に1団体のペースで順次NGOの紹介をしてまいります。
【バックナンバーはこちらへ】
   
 

            Institute for Himalayan Conservation
IHC寄付のページへ
IHCのホームページへ
IHC Q&Aはこちら
ヒマラヤ保全協会は、前身団体ヒマラヤ技術協力会が1974年に設立されてから31年を迎え、
日本で最も歴史あるNGOの一つです。
活動は一見地味なようにも見えますが、村人と正面から向かい合い、ネパール・ヒマラヤ山脈の麓の村で、環境や文化といった地域特性をいかした地域の活性化に取り組んでいます。
専任スタッフだけでなく、会員もチーム活動などで主体的に取り組み、まさに市民の手による
草の根協力を実践しているNGOです。
村人自身が問題解決能力をつけて村の中で現金収入が得られ、そして生活環境が改善され、自然や文化を誇りを持って守っていけることをめざして支援活動を行っています。                   (資料提供・協力:ヒマラヤ保全協会、編集:寄付サイト担当竹澤)

昨年度(2004年度)は、今までの活動の評価に基づき、これまでの成果と課題を明らかにし今後の方向性を考える年でした。
これまでミャグディ郡4ヵ村にて、10年来に及ぶ植林活動の支援を行ってきました。その結果、約1,500haの森がよみがえり、野生動物も戻ってくるなど、村人の生活やヒマラヤの生態系保全に大きく貢献していることを専門家の調査で確認しました。

30〜40年前のシーカ谷

(出典:中尾佐助・佐々木高明著『照葉樹林文化と日本』
(く もん出版、1992年)
現在のシーカ谷

(撮影:田野倉達弘 2004年12月27日)

昔のシーカ谷にはほとんど木が生えておらず、森はかなり荒廃した印象でした。、冬の間の牛の飼料となっている重要な木が、枝を刈り取られるためにほとんどが電柱状のさびしい姿になっていて、林の中で放牧が行われるせいか若い木が育っていないこと、森といっても鬱蒼とした森ではなく木がまばらなこと、残っている木は家畜の食べない木やあまり生活の役に立たない木が多くありました。

ネパールでは集落の近くの森から燃料の薪や家畜の飼料を取り尽くすため森が消えていくのに、逆に日本では薪や山菜等を取らなくなって荒れたままになり森林が弱り、住宅や道路に変わってしまうなど、対照的な現実があります。


集落のそばまで森林が回復しているのが
わかります
今回の調査で苗畑のある村の森はかなり回復してきたことが確認されました。今ではゆたかな森林が斜面をおおっています。

森の木は薪や飼料・材木などのために利用されるほか、そばの崖から崩落してくる岩盤から集落を守る防災の役割も果たしています。

村人によると、燃料となる薪を取りに行くのに、30年前は約3時間、20年前は約4時間かかっていたのが、今では1時間半ほどしかかからなくなったとのことです。

今回の調査により、ずっと支援を行ってきた4ヵ村の既存プロジェクト地域では、森林がかなり再生されたことが検証されました。植林の達成と村人の自立に伴い、今後3年かけて、村人が自分たちの力だけで森林を経営していけるように、ハンドオーバーしていくこととなりました。

一方、以前よりプロジェクト地の周辺の2ヵ村から、「森が減っているので、植林を行いたい」という強い支援要請がありましたが、財政上の問題や能力の限界もあり、支援を広げることができませんでした。

そこで、村人やカウンターパートナーであるIHCネパールと議論を交わした結果、既存地域の支援については2005年より少しずつ支援を縮小していき、その分、支援の届かなかった近隣の村々へ活動をシフトいくこととなりました。

支援の縮小と他村への支援開始について村人たちと直接話し合いました。その結果、
『IHCは、森林事業のみならず学校やその他、長い間本当によく支援してくれました。森林はかなり回復してきているので、これからは、造林を必要としている別の地域を是非支援してほしい』
との意見が出され、理解を得ることができました。

植林が必要なナルチャン下村
「森が減っているので、植林を行いたい」という強い支援要請が以前からあったミャグディ郡ナルチャン村とパルバット郡サリジャ村は、村人が森へ薪を取りにいく時間が年々長くなってきており、森林が後退していることが分かりました。

村人によると、居住地から森林までがあまりにも遠いため、薪や飼料を1回運ぶのに丸一日かかってしまうとのことでした。

この2村は、既存の4ヵ村と環境が類似しており、今までの植林活動の経験を活かすことができることから、新たに支援を決めました。
ナルチャン村でのミーティングの様子

この2ヵ村で年間18,000本の生活に必要な樹(薪や家畜の餌)の苗を育て、村人の参加で植林します。同時に換金作物導入など「自立プログラム」を作成し、将来は村人だけで、森林を末永く利用できる仕組み作りを予定しています。

また、支援開始の時点から、プロジェクト終了を念頭におき、当面は3年間の予定で支援を行います。

集落の周囲に村人が利用できる森林を作ることができれば、住民の生活改善に役立つのみならず、今ある森林を後退させることがなくなり、自然林を保護することにもなります。
また、森林が再生されれば、土壌流出の防止や防災といった面にも効果を現すことが期待されます。


計画作りのためのロードマップはこちら
(こうして新しい計画を作ります。)

今までの活動が成功し、新しいプロジェクトをはじめることは喜ばしいことですが、現実は良いニュースばかりではありません。一番心配なのはネパールの治安状況です。

ここ数年ネパール政府とネパール共産党毛沢東主義派(マオイスト)の抗争が続いていましたが、2005年2月1日の国王による非常事態宣言発令で、情勢は一層混迷を深めています。ヒマラヤ保全協会プロジェクト地においては何とか平和は保たれているものの、予断は許さない状況です。

もう1つは日本での財政状況です。立派なプロジェクトも先立つものがなくては絵に描いた餅でしかありません。助成金の確保等努力を続けていますが、日本の景気も回復の兆しがあるとはいえまだ楽観できない中、資金繰りは引き続き困難です。このため、新プロジェクトは今までの経験を有効に活用し、治安状況などを注視しながら、慎重かつ確実に進めていこうと考えています。
新しいプロジェクトを成功させるために、引き続きご支援をお願い申し上げます。

→ヒマラヤ保全協会へのご支援はこちら

1.活動地はどんなところですか?

2.森林保全活動以外のプロジェクトについて教えてください。

3.年間の活動状況について教えてください。

4.イベントについて教えてください。

5.ネパールの子供たちについて教えてください。

6.ネパールの料理を食べられるところはありますか?

7.ヒマラヤ保全協会の報告書は購入できますか?

 
【参考】計画作りのためのロードマップ(2004年度の計画化から) 〜こうして新しい計画を作ります。〜
年月
計画内容
実行場所
2004年6月
評価チームによるプロジェクト評価報告
日本国内
会員総会
日本国内
2004年7月
事務局長田中がネパール出張し、IHCと評価の結果を共有する。
ネパール
評価チームによる評価報告書を発行し、広く配布・販売する。
日本国内
2004年8月
IHCネパールがネパール語ニュースを発行、評価結果を村人へ伝えてもらう。
ネパール
理事会で合宿を行い、計画立案の討論ポイントをまとめる。
日本国内
2004年9〜10月
IHCネパールを中心に、今後について村人の意見をできるだけ集める。
ネパール
「新規ビジョン結成チーム」を立ち上げ、会員の意見を様々な形で集める。
日本国内
森林保全チーム、IHCネパールそして村人とともに苗畑のフォローアップや新規プロジェクト立案に向けて調査を行う。
ネパール/日本国内
2004年11〜12月
IHCネパールによってネパール側の意見がまとまる。
ネパール
「新規ビジョン結成チーム」を中心に日本側の意見をまとめる。
日本国内
2005年1〜3月
ネパール、日本の意見を合体させ、新規中期計画案を策定。
ネパール/日本国内
2005年4〜6月
ネパール、日本のそれぞれの総会で新規中期計画を決定する。
ネパール/日本国内