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当コーナーでは、皆様によりNGOの活動内容を知っていただくため、1〜2カ月に1団体のペースで順次NGOの紹介をしてまいります。
【バックナンバー】
第1回:ヒマラヤ保全協会  第2回:ジェン  第3回:地球の友と歩む会  第4回:日本国際ボランティアセンター  第5回:幼い難民を考える会
  第6回:シェア 第7回:ハンガー・フリー・ワールド  第8回:日本民際交流センター 第9回:緑のサヘル  第10回:シャプラニール 第11回:アジア学院
  第12回:シャンティ国際ボランティア会
   
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市民と研究者が手を結んだ幅広い活動
―家庭向けのエコ通信簿から、政府への提言まで―

1988年、大気汚染公害被害者の新たな認定が打ち切られるという、公害行政の大幅な後退がみられました。同年10月、公害被害者運動団体や大阪の消費者運動、その運動を支えてきた科学者、研究者が合流して『地球環境と大気汚染を考える全国市民会議(CASA)』」が発足。以来、大気汚染運動や地球環境問題に取り組んできました。
現在は地球温暖化問題に焦点をあて、研究や提言をすると同時に、海外NGOとの連携も積極的におこなっています。

(資料提供・協力:地球環境と大気汚染を考える全国市民会議、編集:NGOアリーナ寄付サイト事務局)
 
コライフ通信簿

CASAの活動の第一に挙げられるのが、「市民が取り組む地球温暖化防止活動」です。これは、地球温暖化問題に関する最新の情報を市民に届けるとともに、市民参加の地球温暖化防止活動を進めるというものです。CASAでは過去の公害問題についての経験から、情報に精通した活動的な市民の存在なくして環境問題の解決はないと考えています。

しかし、市民に温暖化について真剣に考えてもらうことは、口で言うほど簡単ではありません。そこでCASAは、会員向けにCASA版環境家計簿とでもいうべき「省エネチャレンジ エコライフ通信簿」を発行しています。

参加方法は簡単。「ダイエット記録ノート(省エネチェレンジノート)」に、それぞれの家庭の電気やガス、水道等の検針表を貼り付けるか、数値を書き込んでCASAに送るだけ。一般家庭の平均値などと比較し、評価がついた「通信簿」が返送されてくるという仕組みです。


インターネット環境家計簿

通信簿を見れば、自分の家のエネルギー等の使用量が一般家庭の平均値に比べてどうなのかが一目瞭然。もちろん、データは家族の人数別に計測された数値で示されます。ほかに、前年からの増減、月ごとの二酸化炭素排出量の変化なども把握でき、環境への意識はおのずと高まってきます。 省エネは家計にも貢献することから、一度取り組んでみると、その後も熱心に続ける方が多いようです。

また、「省エネチェレンジノート」には、台所やお風呂、居室など、場所ごとに省エネ行動のチェック表が示されているため、記入しながら自分たちの生活を見直すことができます。

「冷蔵庫のドアの開閉の回数を減らすため、子どもがよく飲む麦茶は魔法瓶に入れて外に置く」など、会員の経験談や工夫なども豊富に掲載されており、肩肘張らずにエコライフへの第一歩を踏み出せるのも特徴の一つでしょう。

会員になっていなくても、環境家計簿はインターネットで無料で試すことができ、環境問題について考える最初の窓口として、一般の方々に広く親しまれています。

   




地球温暖化問題にとって重要なことは、正確な知識を大勢の人にもってもらうこと。そのためCASAでは、次代を担う子どもたちに向けた環境教育の教材も開発しています。

開発には、当初から現役の教師の方々に参加していただき、授業案をつくる段階でも、小学校や高校で実際に授業をおこなうなどして検証しています。

そのような段階を経て2004年に発行された「ごみと私たちのくらし」という教材は、授業でそのまま使える指導案や写真パネルを盛り込むなど、非常に実践的。小学校高学年や市民向け学習会などを想定し、身近なゴミ問題を通じて環境問題を考えられるように構成されています。

小学校高学年編と高校編の2種類がある「地球温暖化」は、110項目に及ぶ関連事項の説明や図表を掲載した総合的な教材です。

地球の大気組成や温室効果、二酸化炭素濃度の季節変動などについて解説した「地球温暖化のしくみ」から、地球温暖化の影響予測、二酸化炭素の排出とエネルギー問題、さらには地球温暖化のための国際交渉についてまで網羅され、生徒に環境問題の複雑さと多様性を感じとってもらい、行動を起こしていくための道筋を示すものとなっています。

   
 

教材開発の際に重視された「環境問題についての正確な知識」は、CASAが一貫して追求していることでもあります。これは、メンバーに科学者や研究者が多いこととも関係があるでしょう。

たとえば年4回発行されている機関誌「CASA Letter」でも、「オール電化」や「カレーをつくってフードマイレージを計算する」など、身近な生活の中から環境に関わるテーマをピックアップし、実際の数値を検証するような記事を数多く掲載しています。

電力会社が省エネをうたっている「オール電化」の実態レポート記事では、オール電化にすると電力料金が割安になる一方で、消費エネルギー量を二酸化炭素排出量に換算した場合には、電気・ガスを併用した場合に比べて二酸化炭素排出量が大幅に増えることを発見。企業のイメージ戦略に踊らされてはいけないことを示しました。

カレーづくりでは、大型量販店で外国産の牛肉と山積みされている野菜でカレーをつくる場合と、地場産の材料でつくった場合での、フードマイレージを計算。地場産のカレーのフードマイレージは、もう一方のカレーの1/10、輸送に使われる二酸化炭素排出量も1/4に抑えられることが見出せました。

「気候変動問題研究会」「循環資源問題研究会」など、市民が研究者と連携して深く問題を知り、行動していくための本格的な研究会を継続的におこなったり、政府への政策提言を積極的に展開したりしているCASA。しかし、堅苦しいだけではありません。以上のように、一般市民にいかに環境に興味をもってもらえるか、行動に結び付けてもらえるかを考え、やわらかく噛み砕いて伝える努力を決して怠らないのです。

今後もCASAは、「情報に精通し、自立し、行動する市民」の育成を目指し、啓発活動などにも力を入れながら、地球温暖化問題の解決に向けた活動を幅広く展開していきます。

 

CASAの活動へ、皆様のご支援をお待ちしております。

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