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特定非営利活動法人 JHP・学校をつくる会 とは…

教育を受けられない世界の子どもたちの支援を目的に1993年に設立しました。主な事業として、

@カンボジアでの学校建設では、老朽化して倒壊寸前の校舎、教室数の足りない小学校、中学校、教育養成学校等の整備を目指し、これまでに290棟以上の校舎を完成させました。学校にはニーズに合わせてトイレ、井戸も設置しています。2011年11月よりネパールでの学校建設にも着手しています。

A教育支援事業では、楽器や教材も無く、教師もいない為行われていなかった音楽、美術教育の普及と教師育成を行っています。「幸せの子どもの家」運営支援では、日本でサポーターを募り、ごみ山で働いていた孤児や、親に捨てられた子ども約80人の生活と就学を支援し、将来に向けた職業訓練も行っています。

B次代を担う若者の「地球市民教育」を目指し、カンボジアを中心に海外ボランティア派遣にも力を入れています。(過去1000名以上派遣)

「できることからはじめよう」をモットーに、日本国内でも、楽器や文具等の支援物資募集、チャリティーイベント開催、国内災害救援活動など幅広く活動を行っています。2004年には「認定NPO」に認定されました。
2006年からは、国際ボランティア・カレッジを開講、第7期は2012年9月8日よりスタートしています。

【主な事業T】

「幸せの子どもの家」運営支援事業

CCHの前で全員集合! 「幸せの子どもの家」は、JHPがカンボジアに建てた児童養護施設で、地雷やエイズで両親をなくした孤児や,親の虐待や育児放棄により捨て子となった子ども約80人が生活しています。

学習意欲があるにもかかわらず、教育の機会に恵まれず、ゴミ山等で働いていた子どもたちを支援します。

【活動国】    カンボジア
【支援対象者】 子ども
【支援分野】  教育
【主な事業U】

カンボジア教育支援事業
JHP建設校舎での授業風景 老朽化した学校、教室数の足りない学校の整備を目指し、小学校、中学校、教員養成学校の建設、補修を行います。

また、人材育成の面では、音楽や美術教師の育成を目指し、各種ワークショップ、展覧会、発表会などを実施します。


【活動国】    カンボジア
【支援対象者】 子ども
【支援分野】  教育
   
 

【主な事業T】
「幸せの子どもの家」運営支援事業 
  「幸せの子どもの家」CCHについて

ゴミ山で働く子ども
■プロジェクト内容

カンボジアでは「ゴミ山」と呼ばれるゴミ処理場があり、多くの人々が瓶や鉄、缶などを拾い換金して生活しています。
そこには子どもも含まれおり、そのほとんどは学習意欲があるにもかかわらず働かなければならない、教育の機会を奪われた子ども達です。

JHPではそのような状況を改善するため、2002年11月に児童養護施設「CCH:幸せの子どもの家」を創設し、子どもたちへ教育の機会を提供しています。

大好きなごはんの時間
「いただきまーす」
(Photo 久保年弘)


食事の準備もお手伝い
(Photo 久保年弘)
■プロジェクト内容(詳細

CCH(The Center for Children's Happiness「幸せの子どもの家」)は、ゴミ山で生活していた孤児を支援するためJHPが2002年11月にカンボジアで創設した児童養護施設です。
現在ではNGOの資格を取得しています。

当初は地雷やHIV/AIDSによる孤児16名での生活でした。
現在では貧困による親の育児放棄や、虐待を受けた子どもも含め約80名が、CCHで縫製や美容師等の職業訓練を受けたり、野菜栽培、動物の飼育、勉強などをしながら元気いっぱいに生活しています。

入所の理由は様々ですが、ほとんどは学習意欲があるにもかかわらず、生活のために「ごみ山」などで働かなければならない為に、教育の機会を奪われていた子ども達です。

CCHの運営には年間300万円が必要です。
創設以降、運営費を自己資金で賄えるよう手工芸品販売やTシャツのプリント等に取り組んでいますが、未だ十分な資金を得るには至っていません。

どうぞ皆様のお力を貸してください。


衣食住や教育の機会を提供しています
(Photo 久保年弘)


美容研修を受けるCCHの子ども

将来の自立を目指し、美容、溶接、
裁縫などのトレーニングを受けます。
   
  受益者からのメッセージ
メチ・ソカ CCH所長
皆様のご支援で、子ども達の人生は大きく変わりました。
「初めに、厳しい環境にいた子どもたちの生活を変えたCCHの設立にご支援してくださった皆様、そして、今日に至るまでCCHを継続的にご支援してくださっている皆様に、深く感謝申し上げます。
教育は、子どもの成長にとって大事なのは言うまでもありません。これまで、皆様のご支援で、子ども達の人生は大きく変わりました。安心して生活できる住居、食事、医療が整う環境のもと、知識、技術、社会でのマナーを身につけ成長しています。
中学生以上は、学校での勉強だけでなく、18歳になった際に自立することが出来るように手に職をつける研修を受けています。また、毎週日曜日にプノンペン近郊の村々で演劇を通して人権や人身売買についての啓蒙活動を行っています。この活動を通じてCCHの子ども自身も社会に蔓延する問題に敏感になることができます。
彼らには、近い将来、良き父親、良き母親として平和な家庭を築いていってもらいたいです。そのために必要な事を今一生懸命学んでいます。
2011年は、年長の子どもたちにCCHの運営について学んでもらい、多岐にわたって協力してもらえました。とても嬉しく思っています。今後は、次の世代が中心になってCCHを運営しいくことを願っています。」
チム・テアラ 18歳 高校1年生
「私には兄が1人、姉が1人、妹が1人います。両親はAIDSで亡くなりました。そのためCCHに入る以前は、祖母と住んでいました。
毎朝5時に起き、顔を池の水で洗い、朝食を食べずにペットボトルに水を入れて、兄と姉と一緒にゴミ山でゴミ拾いをしました。とてもお腹がすきますが、まず、ゴミを拾い、それを売ったお金で一番安い朝食を食べました。
拾ったゴミは仲買人に売ります。1日約8,000リエル(約2ドル)ほどでした。お金は祖母に渡し、祖母は食費、医療費などを仲買人から借金していたので、返済に使いました。
良い服は持っておらず、おいしい食事を食べたことはなく、安心して眠れる場所がありませんでした。
CCHに入ってから生活が大きく変わりました。一生懸命勉強する機会を得ました。
CCHは常に、社会が必要としている人間に成れるように、また、よい未来を築けるように、多くのアドバイスや学ぶ機会を提供してくれます。
私はロードショー(人権、人身売買などの啓蒙活動)の担当をし、また英語や日本語、さまざまな研修を受けています。
将来はマーケティングが大好きなので、その分野で仕事をしたいです。最後に、日本のCCHを支援してくださる皆さまに感謝いたします。」
トゥーン・トン 16歳 高校1年生
「CCHに来る前は母親と妹と一緒にゴミ山に住んでいました。毎朝5時に起き、母の仕事を手伝った後、食べ物を買うためにゴミ拾いをしました。正午までゴミ拾いをし、昼食を挟んで、午後6時まで働きました。毎日母親と一緒に働きました。働かなければ何も食べられませんでした。
学校には通っていませんでした。学校が何であるか、そこで何をするのかすら、はじめは知りませんでした。周りの子どもが学校に行くようになりましたが、家族には私を学校に送るだけの余裕がありませんでした。他の子どもの様に学校に行けないため時々悲しくなりました。
ある日、いつもの様にゴミ山で働いていると、私たちとは違う服をきたグループが向こうからやって来ました。みんな、その人たちのところに集まって行きました。私は運命に導かれるようにそこに行ってみました。
一人の穏やかな男性に同情の眼差しで見つめられ、私と私の家族について質問されました。CCHのことを聞かされ、CCHで暮らすかどうかを母親と一緒に話し合いました。
その次の日、私と妹はCCHにやって来ました。新しい場所だったため少し緊張していたのを覚えています。
1ヶ月 が経つと友人ができ、CCHでの生活を楽しんでいました。CCHは、食べるもの、教育、服など必要なものを私たちに与えてくれています。
最後に、CCHを支えてくださる日本の支援者の皆さまに感謝いたします。また、パパ・ソカをはじめCCHのスタッフにも感謝いたします。皆さまのおかげで、私たちの生活は大きく変わりました。
一生懸命勉強し良き市民になることを約束します。お金をたくさん稼ぐことが出来るようになったら、CCHに恩返しをします。将来は、弁護士になりたいです。」
 

【主な事業U】
カンボジア教育支援事業
  学校建設
JHPは「社会の発展は基礎教育の充実から」という方針のもと、世界の子どもたちの教育環境を改善するため、学校を建設しています。

カンボジアでは280棟以上の校舎を建設していますが、ラオス、イランにも建てた学校があります。主に小学校の建設が中心ですが、近年カンボジアでは中学校のニーズも高く、それに応えています。また教師の質向上のため、教員養成学校の校舎、学生寮の建設も行っています。また、2011年11月よりネパールでの学校建設にも着手し、2棟の校舎が完成を控えています。
■背景 

カンボジアでは、1970年代の内戦、特にポルポト政権時代に取られた教育否定、学校否定の政策により約20万人(全体の4分の3)の教師が命を奪われ、学校も破壊され、アジアの中でも特殊な歴史背景を持った国として、復興に向けて国際的な援助が求められています。

カンボジアでは、学校の教室数が足りないために3部制を余儀なくされ、1人の生徒が受ける授業時間も少ないために、教育達成度が低くなっています。その他、校舎そのものが老朽化しているため、倒壊の危険、雨季の影響などで満足に授業が行えない学校もあります。
■プロジェクト

JHPはプノンペン駐在員による現地調査を行い、
@教室が足りず、2部制以上で授業を行っている学校
A老朽化により、授業の実施が天候等で左右される学校
など優先順位の高い学校から建設を行っています。
カンボジアの学校には、トイレの無い学校、飲料水が確保されていない学校が非常に多く、早急な改善が求められています。

そこで、JHPでは衛生教育の普及にもつながるトイレ、井戸を建設しています。JHPが建設する学校やトイレは、地雷や病気(主にポリオ)により体の不自由な生徒が通えるよう、スロープをつけたバリアフリーの設計になっています。
その他、年に2回派遣するボランティアが手づくりの遊具(主にブランコ)をプレゼントしています。

活動は、日本からの単なる一方的な援助に陥ることなく、地域住民の参加協力を呼びかけ、日本人とカンボジア人が友好的に手を取り合いながら進めていきます。

それが地域住民の教育理解につながることも視野にいれながら、学校建設を継続しています。

■建設費 

カンボジアで1棟5教室の校舎(机・椅子含む)、トイレ1棟の建設を行うには、600〜650万円かかります。(近年カンボジアでも物価が高騰しており、建設費も上がっています。)

当会の校舎の特徴は、シンプルなデザインで、最低30年間は使用できる丈夫なつくりになっています。

建設費は米ドルで支払うため為替レートの影響を受けたり、建設資材や物価の高騰の影響を受けたりもしますが、子どもたちにも、支援者にも喜ばれる学校建設を目指しています。

 

 

  建設後の状況@


老朽校舎

老朽校舎で学ぶ子ども


新校舎

新校舎での授業風景
オープラムティーピー小学校(コンポンチャム州)

既存校舎は木造1棟2室のみで、壁は隙間だらけのニッパ椰子、1室の屋根はビニールシートと非常に粗末な作りで、風雨が強い日は授業が行えませんでした。

1年生から4年生までが学ぶ不完全校(分校)であるため、5年生以上は5km離れた学校へ通うことになっていました。 しかし、遠いために約50%が中退してしまう状況が続いていました。

2012年3月に、当会の支援で1棟5教室の新校舎が完成し、1〜6年生までが通える完全校に移行しました。

半年後の学校調査では、生徒数297名(建設前より80名増)、クラス7(建設前より3クラス増)、教員数9名(建設前より7名増)となっています。

保護者のコメント
「学校が出来て“村”になった。以前はゴム園での労働者がより集まった場所であった。子供だけでなく、大人もとても幸せである。
授業がなくても子供たちは学校に来る。親たちも自然と集まってくる。」

校長先生のコメント
「この地域一帯で一番立派な建物のため、新教員のリクルートが容易に出来た。村民も新教員にやさしいので長続きすると思う。」
 
  建設後の状況A

新校舎

オンサオン小学校(スヴァイリエン州)

郡の教育局より新校舎建設の要請書が届き、現地調査を2010年7月に実施しました。
1984年築の木造校舎の柱や屋根梁などに虫食いが目立ち、倒壊の危険あったため、1棟3室の校舎を建設。
2011年5月に完成し、2012年3月にJHPボランティアが、遊具のなかった校庭にブランコを4基建てました。

○ネアン・ンゴイ校長先生  33歳

「教室不足で老朽木造校舎を使用せざるをえませんでしたが、新校舎のおかげで、生徒を安全な校舎で勉強させる事ができ、とても満足しています。
ボランティアの皆さんが一生懸命ブランコをつくってくれた事にも感謝しています。」
 
  建設後の状況B 

新校舎とトイレ
スラッブレイン中学校(コンポンスプー州)

要請を受け、2010年10月に現地調査を実施。
生徒数増加で教室が不足し3km離れた小学校を借りて運営していました。

JHPは校舎1棟6室を建設し、2012年2月に完成。同3月に贈呈式が行われました。
2011年度より地域住民の強い要望で高校も併設されました。
○シエン・キムソア 高校1年生 18歳 学級委員

「以前は教室不足のため中学校からだいぶ離れた小学校の教室で勉強していました。家からも遠く離れていました。小学校には、中学生が使えるトイレがありませんでした。

新しい校舎ができたおかげで、家から近いこの学校で皆一緒に勉強できることがとても嬉しいです。職員室が近いので、学級委員として先生と頻繁に連絡が取りやすく助かっています。また、トイレの数が十分にあり、机・椅子はとても勉強しやすいです。」
 
  音楽教育
■プロジェクトの内容

日本の学校で当たり前に行われている音楽や美術などの情操教育は、子どもたちが想像力など豊かな心を育むために必要不可欠です。
しかしカンボジアでは授業時間不足や、専門教員の不足もあって、質・量ともに十分ではありません。
そこで、JHPでは、音楽教育を普及させるための教師の育成と、楽器の寄贈を行っています。











■プロジェクトの内容 (詳細)

ポル・ポト政権時代の混乱や長い内戦によって教育制度が破壊されたカンボジア。
現在では皆様のご協力もあり改善が進んだものの、国語や算数等の主要科目に重きがおかれ、音楽や美術等には十分な時間が確保されていません。また、音楽や美術を指導することができる人材や教材も不足しているため、子どもたちが芸術にふれる機会は余り多くありません。よって、子どもたちは表現力、想像力、更には人間関係の形成や自主的に行動する能力を育む機会を十分に得られないという課題があります。

JHPではカンボジアの子どもたちが、小学校で十分な音楽教育が受けられるようになることを目指し、以下の活動を行っています。


@楽器を贈る活動(1994年5月〜)

鍵盤ハーモニカ、ソプラノリコーダーなど、家庭や学校などで使われないまま眠っている中古の楽器を集めて、1995年から年1回のペースで海上輸送を行っています。


A音楽授業普及活動
1)人材育成
・日本人音楽教師派遣(1996年5月〜1999年3月)

日本人の音楽教師を2名派遣し、プノンペン市内の現職教師を対象とした授業を実施しました。

・カンボジア人音楽教師による指導・教育(1999年4月〜2001年3月)
カンボジア王立芸術大学副学長チャンダラー氏がプロジェクトを引き継ぎ音楽教室が実施されました。また、2000年8月から3ヶ月間、現職教師を対象にした集中講義を実施した結果、新たに音楽教師7名が誕生し、直接子ども達に授業を行えるようになりました。

・フォローアップトレーニング(2001年度〜)
誕生した教師に対して、音楽技術や知識の更なる向上を目指した「フォローアップトレーニング」を実施しています。

・熊本県海外技術研修員制度への協力(2000年度〜)
2000年度から、熊本県国際課の研修員招聘プログラムに、毎年JHPがカンボジア人教師1名を推薦し、芦北町にて音楽などの研修を行っています。


2)各種トレーニング・ワークショップ実施(2001年〜)
音楽教育の普及のため、各種トレーニング・ワークショップをカンボジア各地で行っています。「音楽を教えたい!」と言う現職教師に対して、2年間(約30日間)の研修機会を提供し、修了した教師には楽器を提供しています。2008年度からは合唱指導の専門家を派遣し、 楽器が無くても音楽が普及するようにワークショップを実施。

・カンボジア2地域への音楽普及プロジェクト(2011年〜)

対象地域を2地域(プレイベン州、コンポンチュナン州)へ絞り、教員の指導力向上や現地の自立・継続性に重心をおいた活動へシフトしました。カンボジアの人々自身で音楽活動ができるような自立発展性のあるプロジェクトを目指しています。


3)音楽コンテスト(2004年〜)

音楽プロジェクトからの卒業校に対してのフォローとして、2004年度より音楽コンテストを開催しています。各県の予選を勝ち抜いた学校が、首都プノンペン市の決勝大会で実力を競い合います。2011年度は合計1,474名が参加しました。
4)教科書作成
2006年度には、カンボジアでは初となる「生徒用の音楽教科書」、2009年には「外国曲の教科書」が完成し、研修参加者や各学校の子どもたちに配付しています。
新しい教科書は音楽の楽しさを広げています。


■プロジェクトの成果
カンボジア国内の152校(小学校113校、中高14校、教員養成学校25校)に対してプロジェクトが実施されました。(2012年5月現在)
■音楽フォローアップトレーニング参加者のコメント

「指導案の作成法や、教材作成の仕方、模擬授業やゲーム学習を通して沢山の経験を積むことができました。」
「初めて音楽を学ぶ子どもや、音楽を学んだことがある子どもに対応した指導方法や知識を習得することができました。」
「 一年に何度か学校での音楽の活動を見に来てほしいです。」
 
■学校レポート 
〜バッタンバン県アイクプノン郡ピア村ピア小学校〜
2009年に新たな活動対象地域としてバッタンバン県で実施した音楽教員育成トレーニング、あれから1年後各学校ではどんな授業が実施されているのか、また楽器の保管方法がどうなっているのか調べるため、学校調査に行きました。

バッタンバン市内から車で走る事40分間、徐々に大きな建物や市場が風景の中から無くなり、360度見渡す限り田んぼが広がった場所に、ピア小学校はあります。ピア小学校は木造のとても小さな学校で、教室も2室しかありません。教員数も校長先生、教頭先生の2人だけです。
当会が実施した音楽トレーニングには2人の先生が参加しました。カンボジアではなかなかこういった田舎の学校に赴任する教員がいませんが、2人の先生は毎日遠い市内から学校までバイクで通っています。
学校には楽器を保管する所が無いため、学校から200メートル程離れたお寺に保管してあるそうです。1〜2年生の子どもたちに音楽授業を行っているようですが、リコーダー指導はまだ難しいため現在は歌唱指導をしているそうです。

校舎は木材とニッパヤシで造られており、風が強い日などは授業をすることが難しく、授業数を十分に確保することができない事が課題となっているようです。

調査に行ったこの日は音楽授業は行われていませんでしたが、周りで遊んでいた子どもたちが先生に習った歌を披露してくれました。
元気よくみんなで大きな声で歌っている子ども達の姿を見て、音楽を多くの学校で普及することの大切さを改めて感じました。

■日本の被災者の皆さんのために


2011年3月11日に日本で起きた未曾有の災害のニュースは、カンボジアの人々の心にも大きな衝撃を与えました。
音楽コンテスト実施のために訪れる地域の教育局スタッフ、先生方から多くのメッセージをいただきました。そして、プレイベン州、コンポンチュナン州の音楽コンテスト州予選では、ローカルスタッフ、教育局スタッフの提案で、参加した生徒、教員、来賓全員で犠牲者の方々のために黙祷をしました。
 
  美術教育

カンボジア絵画展
小山内美江子受賞者

■プロジェクト内容

日本の学校で当たり前に行われている音楽や美術などの情操教育は、子どもたちが想像力など豊かな心を育むために必要不可欠です。
しかしカンボジアでは授業時間不足や、専門教員の不足もあって、質・量ともに十分ではありません。

そこで、JHPでは、美術教育を普及させるための教師の育成と、画材の寄贈を行っています。

日本人美術教師派遣


美術教員トレーニングで描いた
世界で一匹のチョウチョ


絵画展で絵を模写する生徒


小学校への画材寄贈


初めての美術トレーニングに参加者も童心に返る
■プロジェクト内容(詳細)

ポル・ポト政権時代の混乱や長い内戦によって教育制度が破壊されたカンボジア。
現在では皆様のご協力もあり改善が進んだものの、国語や算数等の主要科目に重きがおかれ、美術や音楽等には十分な時間が確保されていません。
また、美術や音楽を指導することができる人材や教材も不足しているため、子どもたちが芸術にふれる機会は余り多くありません。
よって、子どもたちは表現力、想像力、更には人間関係の形成や自主的に行動する能力を育む機会を十分に得られないという課題があります。

JHPではカンボジアの全ての子どもたちが、小学校で十分な美術教育が受けられるようになることを目指し、以下の活動を行っています。


活動内容

@絵画授業実施から絵画交流展開催まで


・日本人美術教師派遣(1999年)
こどもたちの自由で豊かな表現力を育てる為のプロジェクト開始し、絵画、工作を中心にプノンペンの4つの小学校で授業を行いました。

・「カンボジア・日本友好アジアこども絵画交流展」
1999年度から2001年まで、プノンペン市との共催、及びイオングループの協力を受けて、毎年12月末から1月初旬までカンボジア、日本を含めたアジアの子どもの絵を集めた絵画展を実施しました。カンボジアの作品は、当会のプロジェクトで絵を習ったこどもたちが描いた作品から選考されました。


A絵画ワークショップ(2002年〜)

教師の育成の為の「絵画ワークショップ」を実施しています。各地の教師をプノンペンに集めて、初級・中級各5日間の集中講義を行い、毎回好評を得ています。

・小学校教員養成学校学生対象美術ワークショップ
カンボジア各地の教員養成学校の学生を対象として、図工授業の新たな知識や楽しさを知ってもらう為のワークショップを行っています。

・「カンボジア絵画展」の開催(2002年〜)
美術教育の普及や子どもたちの地域間の交流を図ることを目的として、カンボジア各地を巡回する絵画展を開催しています。日本の子どもたちの絵も募集し、毎回展示しています。2011年度は、カンボジアの小学校31校と教員養成学校22校から計1,350点の応募がありました。


B教科書作成

当会オリジナル図工教材を作成し、ワークショップで活用しています。



プロジェクトの成果

 
カンボジア国内の69校に対してプロジェクトが実施されました。(2011年11月現在)

教員養成学校
教員対象絵画トレーニング

駐在員レポート 〜教員を目指す学生等264名への絵画ワークショップ実施〜


2011年10月4日〜7日、カンボジア王国・プノンペン市にて、教員養成学校教員対象絵画トレーニングを実施しました。
このトレーニングにはカンボジア国内の18校の小学校教員養成学校、6校の中学校教員養成学校より芸術科の美術分野を担当している教員等29名が参加。日本画家の中村豪志氏・中村ひろみ氏を講師としてお招きし、JHP美術講師のイエン・エンタレア氏の協力も得ながら、構図や色彩、模擬授業などについて学びました。 

参加者からは、
「美術教員として、美術の指導技術、構図の知識を知るべきだという事を改めて認識しました。また、様々な経験を積むことが必要であることが分かりました。」
「構図と色彩に関してより深く理解することが出来ました。3人の講師の講義は、明確かつ沢山の知識と経験を共有する機会となりました。」
「トレーニング内容の活動は非常に興味深かったです。」
などのコメントが寄せられました。
今後もJHPではカンボジアの子どもたちの想像力・創造性を育まれるよう、活動を行ってまいりますので、皆様のご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

受益者からのメッセージ


「小さい頃の夢だった小学校教員になる為に、勉強を頑張っています。絵画は自分について表現することが出来るとても良い手段だと思います。将来小学校に勤務した時には、ワークショップで学んだことを指導したいと思います。」
(美術トレーニング参加者の声)

「美術は子どもにとって多分野で役立ちます。JHPの美術教育プロジェクトが浸透していくことを望みます。」
(スヴァイリエン州 教育局長)

「今までは”イマジネーション”には馴染みがなかったけれど、その重要性が理解できました。これから美術教育を広めていきたいと思います。」
(スヴァイリエン州 小学校校長)
 

学校レポート 
〜コンポンチュナン州サラーレイクプラン小学校の美術授業の様子〜

壁に作品を飾ったり、
画材を棚に入れて管理するなど
お手本となるような学校

コンポンチュナン州にあるこの学校は、2008年からJHPの美術教育普及プロジェクトの対象校となり、現在に至るまで学校内で美術授業が実施されています。
この学校では、教頭先生と図書館司書の先生が当会のトレーニングに参加し、美術指導の基礎を学びました。
普段は、図書の時間と社会科の時間を利用し、全学年に対し各クラス月2時間の授業を行っているそうです。
調査に行ったこの日は、ちょうど絵画の授業を実施しており、子ども達は当会が寄贈した絵の具を使い、風景画の勉強をしていました。普段の美術授業では、主に風景画や折り紙の指導を行っているそうです。
多くの学校で、使用後の画材の管理や保管方法が徹底されていない中で、この学校では使用後のパレットを子ども達が用意されたバケツの水で洗い、指導教員が戸棚にしまい管理する体制が整っていました。
教頭先生であるTHO Vanthol氏は、事務仕事が忙しい中でも子ども達の為に、一所懸命絵画指導を行っていました。